賃貸ハウツー

賃貸住宅を借りるにあたって、重要なポイントや注意すべき手続き、知っているとお得な情報などをご紹介しています。

費用について

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礼金とは

賃貸住宅に入居する時、家主に対して支払うのが礼金です。礼金は、退去しても戻ってくることはありません。礼金の額は物件により異なりますが、およそ家賃の1~2ヶ月が相場です。また、「礼金ゼロ」の物件もあります。この物件の多くは、特定優良賃貸受託の融資等で建設された物件であり、この融資を受けた物件では、家主は入居者から礼金や更新料を受け取ることができないので、礼金が発生しないのです。

 

敷金とは

賃貸住宅に入居する際、家主に対して預けておくのが敷金です。預けておく金銭なので、退去する際には原則戻ってきます。ただし、家賃を滞納したり、入居者負担で部屋を補修する必要がある場合は、その金額が敷金から差し引かれます。

 

仲介手数料とは

仲介手数料は、家主と入居者の仲立ちをしている不動産会社に支払う報酬です。この金額は最大でも家賃二ヶ月分の1.08倍以内と法律で決められています。しかし、仲介手数料不要の物件というのもあります。それはその不動産会社が自社所有物件を貸し出している、という形になるので、つまり入居者は貸主と直接契約をすることになり、仲介料は発生しないのです。

 

前家賃とは

前家賃とは、入居を開始する月の家賃のことです。例えば8月に契約し、9月に入居をする場合、契約の時点で9月分の家賃を払う、ということになります。

 

引越しやその他費用

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引越し費用

引越し費用というものは、割合多くかかるものです。この金額は、部屋の広さや荷物の量、また時期によっても全く異なります。およその目安としては、ワンルームや1DKの場合、5~10万円程度と考えておいて下さい。

 

損害保険料

賃貸住宅に入居する場合、自分のお金で損害保険や共済などに加入することが条件になっている物件が多くなってきています。この費用は1~2万円程度で、加入手続きは不動産会社が代行してくれます。

準備と情報収集

部屋を探すには、準備と情報収集が欠かせません。部屋探しにおける基本や物件情報の収集、不動産会社の選び方や下見の注意点などについて、わかりやすくご説明します。

 

予算と理想

部屋探しで大切なのは、何を優先させるのか、ということです。自分のライフスタイルを考慮し、通勤時間や新築・中古物件などの条件の整理をしましょう。

 

家賃の相場

部屋探しを始める際、最初に、予算を考えつつ自分が希望する地域の「家賃相場」を調べておくことが大切です。家賃と各種条件の一般的な関係は次のとおりです。

 

・駅周辺の家賃

駅から近い物件ほど、家賃は高くなります。駅から徒歩10分以内は家賃相場が高く、15分以上の場所だと値が急に下がります。そしてやはり、急行・特急の停車駅付近は家賃が高めです。狙い目なのは、特急・急行の止まらない1つ2つ手前の駅付近です。交通の便はあまり変わらないのに、家賃相場は安めです。

 

・住宅の種類と家賃の関係

マンションとは、一般的に3階建て以上の鉄筋コンクリート構造の物件を指します。アパートとは、2階建てで、木造や軽量鉄骨構造の物件を指します。平均的に、アパートのほうがマンションよりも2割程度安いですが、防音性は下がります。

 

部屋決め

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部屋を決めても、申し込みだけでは契約は完了しません。申し込みの際の各種料金の支払いなど、契約完了までの流れをまとめました。

 

入居申し込み・預かり金

物件を決めてから、不動産会社に「入居申込書」を提出します。これはあくまで入居する意思を確認するための書類であり、賃貸借契約書ではありません。よって、入居申込書を提出した後でも、入居申し込みをキャンセルすることが可能です。また、入居申込書を提出する際に、数千円から家賃1ヶ月ぐらいの「預り金」「申込証拠金」「申込金」などと呼ばれる金銭を、不動産会社に預けるケースがあります。金銭を預けた場合でも、本契約した、というわけではないので注意しましょう。

 

入居審査

家主は入居希望者が提出した「入居申込書」をもとに、その希望者を入居させるかどうか判断するため、「入居審査」を行います。経済的な安定や、生活上のルールを守れるのかなどを調査し、大体一週間程で結果が出ます。

 

契約までに準備するもの

 

・契約までに準備する書類

  住民票
  源泉徴収票
  印鑑証明書

 

・契約までに用意するお金

  礼金 家賃の0~2ヶ月分
  敷金 家賃の2~3ヶ月分
  仲介手数料 家賃の0~1.08ヶ月分(消費税含む)
  前家賃 家賃と管理費の1ヶ月分程度
  損害保険料 1~2万円程度

 

重要事項説明書と賃貸借契約のチェック項目

・重要事項説明書をチェックする

重要事項説明書とは、物件概要や契約内容を詳しく記載した、非常に重要な書類です。不動産会社は、賃貸借契約を結ぶ前に、この重要事項説明書を入居者に交付する義務があります。この説明は、宅地建物取引主任者が主任者証を明示して行わなければなりません。書類には、すぐに署名・押印するのではなく、納得してから契約を進めるようにして下さい。賃貸借契約書を結んでしまうと、契約のキャンセルはできなくなってしまいます。

 

転居・引越しについて

いよいよ引越し!でも、引越しにも様々な手続きが掛かります。引越しする際の手続きの流れをご紹介します。

 

電気・ガス・水道の手続き

転居する際、新旧住所の電気・ガス・水道の使用開始・停止について、早めに電力会社・ガス会社・水道局に連絡しておきましょう。特に、ガスの使用開始の際は、ガス会社の方が住居に入り点火試験を行うので、本人や家族が立ち会うことがあります。連絡を入れる際、その日取りも決めるようにしましょう。

 

電話の手続き

電話の移転手続きは、NTT局番の「116番」へ連絡してください。移転にかかる費用は2,100円程度(状況により異なる)で、毎月の電話料金とともに請求されます。移転先に電話線が引き込まれていない場合は、電話線を住居の外から引き込む工事が必要です。

 

住民票・印鑑登録の手続き

住民票・印鑑登録の手続きは、新旧住居の各市区町村役所で行います。まず引越す前に、旧住居の市区町村役所で、住民票の転出届を提出します(この時印鑑登録は自動的に抹消されます)。次に、新住居の市区町村役所で住民票の転出届と印鑑登録の登録申請を提出します。印鑑登録の申請は、登録する印鑑と顔写真付きの公的証明書(運転免許証やパスポート)を持参して下さい。なお、同一の市区町村の中で転居する場合は、住民票の転出届を引越し後に出します。

 

運転免許証の手続き

引越し後、所轄の警察署または運転免許センターで、運転免許証の住所変更手続きを行います。このとき、運転免許証、印鑑、新住所を証明できるもの(新住所が記載された住民票など)を持参してください。

 

車庫証明の手続き

自動車の所有者が引越しをした時、自宅から2㎞の範囲内に車庫を確保する必要があります(車庫法)。新しい車庫が確保できたら、所轄の警察署で車庫証明の手続きを行って下さい。この際、車検証、新住所の住民票、印鑑、自動車税納税証明書が必要です。

 

自動車の登録変更の手続き

引越しにより所轄の陸運支局が変わった場合には、新住居を管轄する陸運支局(または自動車検査登録事務所)で、自動車の登録変更の手続きを行ってください。この時、車庫証明(新住所での車庫証明)、車検証、新住所の住民票、印鑑、自動車納税証証明書を持参してください。

 

郵便の手続き

引越す時は、郵便局への届出も忘れずに行ってください。郵便局窓口においてある転出届に必要事項を記入し、ポストに投函します。また、郵便局のホームページからも手続きできます。

 

銀行の手続き

引越し後、銀行口座の住所変更をしておきましょう。この手続は口座を作った支店以外の支店でもできます。持参するものは、印鑑〈通帳印〉と預金通帳です。

 

引越し会社から見積もりを取る

引越し料金は、各引越し会社によって異なります。複数の会社から見積もりを取り、比較してみましょう。また、3,4月の引越しシーズンは予約がいっぱいになり、ぎりぎりで申し込むと、通常よりも高い代金になってしまう場合があります。そうならないため、早めに予約を取っておきましょう。